上海料理の春食材~草頭(ニセウマゴヤシ)、ダイエットに使えるかも?!

草頭(ニセウマゴヤシ)

草頭(ニセウマゴヤシ)

 地元奈良ではまさにいまが桜満開、上海では桜が散り始め、菜の花が満開です。
 さて、上海料理のなかで、春を感じる食材は色々ありますが、最近食べた食材のなかで、春を代表する定番ものをいくつかご紹介します。薬膳などを研究されている方は是非参考にどうぞ。

 今回は草頭(ニセウマゴヤシ)です。

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特発性間質性肺炎(IIPS)のうち、特発性肺線維症(IPF)の中医薬治療臨床研究

ハルビンにて

ハルビンにて

 特発性肺線維症(IPF)は、原因がはっきりと分かっていない進行性の疾患です。病理学的には間質性肺炎の組織学的な特徴を持ち、胸部CTは蜂巣肺に変化し、酸素が取り込みにくくなり、咳や痰以外にも呼吸困難・呼吸不全になることもあり、酸素吸入が必要になります。突発性間質性肺炎(IIPS)の一種で、特に全身の状態が思わしくなく、中国の内科学の教科書では、女性よりも男性に多く5年間生存率が20~40%と言われています。西洋医学では、ステロイド剤や免疫抑制剤を使うことが一般的ですが、中国ではここに中医薬(漢方薬)を介入させることで、色々な研究が行われています。

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2017年冬の上海でのインフルエンザ、中医学治療のガイドライン(抜粋)

瀬戸内海上空

瀬戸内海上空

日本で猛威を振るったインフルエンザでしたが、2017年冬~2018年春にかけての上海でも大流行しました。上海市疾病予防コントロールセンターなどからの情報を整理すると、2017年12月頃をピークにB型山形系統が流行し、ピーク時は患者全体の80%を占め、その後A型H1N1が流行、2月に入ってB型、A型が同じぐらいの割合になったということでした。3月になって、今は比較的落ち着いています。

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大和当帰と大和肉鶏と大和生姜の組合せ〜当帰鶏肉湯という中国料理方式での食べ方と乳管開通

大和当帰

大和当帰

奈良県の美味しい特産物がなかなか見つからない、食べ物に関しては「地味」だとよく言われるのですが、実は奈良県では美味しいものが沢山収穫されます。 
 詳しいことは奈良県特産品振興協会のサイトを見ていただくとして、今回は奈良県人の1人として、ぜひお薦めしたいのが、奈良の食材を使った当帰鶏肉湯という食べ方です。もし当帰の根っこが手には入ったら是非お薦めです。もちろん、当帰の葉っぱでも使いますが、中国では葉っぱは食べません。

 上海に20年以上暮らしていると、上海人の鶏肉好きはかなりのもので、結婚式などめでたいことがあれば鶏はとく登場します。中国では鶏肉というと野山で走っている地鶏一羽全体を調理するのが最高の贅沢の一つなのですが、実は奈良県もかつては家々で鶏を飼っていました。特に、「大和かしわ」は大正から昭和にかけて近畿圏ではかなり有名なブランドでもあり、京都のかしわ料理でも使われていました。ところがブロイダーが増え「大和かしわ」は一時衰退、それが1970年代から復活に向けて研究が進められ、「大和肉鶏」が生まれました。

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トリプルネガティブ(TNBC)乳癌患者に対する中医学の研究

上海でも梅がキレイに咲いています

上海でも梅がキレイに咲いています

  上海復旦大学附属腫瘤病院が発表した2008年~2016年までの8年間の中国での乳癌生存率報告によると、原発性乳癌の5年間生存率は97.9%、またステージⅡ~Ⅲでの5年間生存率はそれぞれ75%、61%ということでした。また、発病年齢の平均は45歳で、欧米よりも10歳程度若いのが特徴となっていました。 

 さて、乳癌の中でも、ホルモン受容体のERとPgRが共に陰性で、HER-2受容体も陰性である、いわゆるトリプルネガティブ(TNBC)タイプの乳癌は、乳癌全体の2割ほどを占め、3年以内の再発リスクが高く、乳癌の中でも治療法がまだまだ十分とは言えません。世界各国で研究が進められていて、中国でも中医学を活用した研究が行われています。

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上海市科学技術奨励大会で中医学(中国伝統医学)関係がまさかの3項目で1等奨

上海にて

上海にて

  2018年3月23日に上海市科学技術奨励大会が開催され、2017年度に上海市で大きな功績のあった研究プロジェクトに関して、表彰が行われました。西洋医学や中医学に関係なく、科学技術全体に関する成果の表彰であり、いま上海でどういう最先端の研究が行われているかを垣間見ることができます。

 2017年度の受賞は272項目、このうち21項目は自然科学奨、31項目は科学技術発明奨、216項目が科学技術進歩奨となり、このうち上海中医薬大学が行った中医学に関係する研究テーマ3項目が1等奨を受賞しました。一度に1つの中医大学から3項目というのはかなり異例ですし、過去に例がなかったと思います。また、上海中医薬大学以外では、5項目で3等奨を受賞しています。ではどういう研究テーマだったか、今回はまず簡単に見ておきます。

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東京江東区の深川江戸資料館と深川飯

 

江戸深川資料館

江戸深川資料館

 上海では、浦東新区の新興地に住んでいるので、日本での住居は、日中混血の子供の日本文化への理解を深めるために伝統的なエリアに住みたいと思い、奈良県のなかでも中世から続く環濠集落、奈良今井町に住居があります。

 でも、それがきっかけで、自分自身が昔の日本人の生活様式に関心が高まり、さらに専門でもある中医学や日本で育まれてきた日本漢方など伝統医学との関わりに関心を持つようになってきました。古い時代とはいえ、人々の暮らしのなかに現代人が忘れてしまった、健康に対する色々なヒントが隠されているからです。

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紀州漆器の街、海南市黒江へ行ってきました

海南市黒江にて

海南市黒江にて

 中世の町並みを残す、奈良橿原市今井町で40年以上今井町の保存活動を行ってきている今井町町並み保存会の活動の一環で、その県外研修に参加してきました。

 今回も、保存会の若林会長をはじめに、NPO法人奈良まほろばソムリエの会の鉄田理事も参加され、非常に密度の濃い研修会になりました。こうした研修会はもう20年以上続いていて、今井町の町作りを住民サイドから盛り上げていくのに大きな役割を担っていると思います。

 今回は、根来寺ー黒江ー温山山荘という1日コース。海南方面には行ったことがあったのですが、そこに黒江という集落が紀州漆器の街として残っています。いつも上海から関西空港へ着陸するときに眼下に見えるエリアでもあります。

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