月別アーカイブ: 2014年4月

上海で始まった新医師資格制度、「住院医師規範化培訓制度」

 

箱ものはどんどん立派になってきているが

箱ものはどんどん立派になってきているが

私が医学生をしていたときと比較して、資格制度がますます複雑になってきました。以下は西洋医師も中医学医師も同じ扱いになります。
 
 これまでは、5年制の大学を卒業して、1年間付属病院で研修して医師国家試験の受験資格を獲得し、登録医として登録されてから医療行為をするという仕組みでした。これらは比較的古い制度の延長で、卒業した大学生をそれぞれの職場に分配するというのが原則でした。ただ、これでは卒業後の研修施設によるレベルの違いも大きく、ましてや1年程度の研修では習得できる知識も限られています。その後は、各医療機関によるトレーニングに大きく依存することになります。

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おしらせ

上海市の医師定期考査を受験してきました

上海市医師定期考査

 4月は極端にブログの更新が少なくなりました。
 私自身、病院を移ることになったのと、上海市の医師定期考査の準備のために忙殺されていたからです。

 去る4月27日は、上海市内各地で上海市医師協会が主催する「上海市医師定期考核」(上海市医師定期考査)をうけてきました。まあ、中国で医師をするということは毎年なんらかの試験を受け続けないといけないということなので、慣れていると言えば慣れているのですが、今回に関しては第1回だったのでさすがにちょっと緊張しましたし、準備万端で臨みました。(^_^)

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おしらせ

季刊「中医臨床」第136号 使用機会増える単味エキス剤

季刊『中医臨床』3月号

季刊『中医臨床』3月号

近年、私自身も患者さんに処方する使用頻度が増えている単味エキス剤。種類も充実しているし、煎じ薬を比較して、安定した品質が使いやすいのが特徴です。また、中医薬局自体も非常に衛生的になるので、色々な意味で安心して使うことができますが、ただ生薬によっては苦みが増すことがあり、量の調節には工夫が必要です。また、多すぎる量だと、水に溶けにくくなるのも難点です。

この号の連載「未病を治す智恵」では単味エキス剤について紹介しました。

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おしらせ

新しいスタートのお知らせ

上海徐家匯にて

上海徐家匯にて

すでに私の患者さんにも順次お知らせしていますが、きたる5月18日(日)をもちまして、上海鼎瀚中医クリニックを退職することになりました。約5年間にわたり勤務してきましたが、そろそろ区切りをつけて、新しい道にコマをすすめることにしました。
 
 私自身も中医学で日本との交流も増え、今の勤務状態では時間的にも自由がきかなく、悩みに悩んだ末の結果です。

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深刻な中国の土壌汚染

ゴミ箱状態

ゴミ箱状態

 中国の土壌汚染が酷くなっていることは中国で生活しているとなんとなく実感していましたし、このブログでも過去に沢山の記事を紹介してきました。

 荒れ地に無造作に捨てられた廃棄物、さらに回収業者がいるものの、必要な部位はカネにかえられ、不必要なものは野ざらしといったケースも多い。田舎へいくと、農薬などの空き瓶が農地にもころがっています。

 今回発表された、中国環境保全部と国土資源部が2005年4月〜2013年12月まで大陸で行った土壌汚染調査は、総面積630万平方キロにも及びます。その結果、全体の16.1%で土壌が汚染されていることが分かり、地域によっては汚染率が19.4%にも達しており、健康被害が心配される状況になっていました。

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リアルタイム表示になった上海の大気汚染指数

「重度の汚染」とつくと、さすがに気が重い

「重度の汚染」とつくと、さすがに気が重い

 最近の上海ですが、大気汚染変化の幅がとても大きい。
 今朝は雨が降っていたので1時間あたりのPM2.5は20㎍/㎥以下だし、つい先日はスモッグ到来で200㎍/㎥前後の重度汚染でした。外出するとき、特に子供を連れ出すときは気を遣います。

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5月1日から上海でゴミ分別回収スタート(罰金付き)

無料配付されたゴミ箱

無料配付されたゴミ箱

我が家でも生ゴミ用のゴミ箱が無料配付されたので、我が家ではすでに実行していますが、5月1日から上海市では『上海市促進生活垃圾分類減量弁法』がいよいよスタートすることになりました。10日付けの夕刊紙『新民晩報』に詳しく掲載されていますが、なんと罰金つきだそうで、いよいよ本気になってきたかな?という印象です。

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変わりつつある中国人の旅の仕方

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 清明節連休が終わりました。中国では、今日から仕事という人も多いはず。墓参り渋滞で上海各地の高速道路は大変だったみたいですが、墓参りをよそに、旅に出て行った中国人も多かったのではないでしょうか。

 私の妻もタイのチェンマイへ同級生達と一緒に出かけていました。私は中医クリニックの診察のため今回はパスしましたが、妻が私に話してくれた旅の感想をTwitterでつぶやいたところ、多くの方から反響がありました。

 結論としては、中国人の旅感覚が従来の団体様一辺倒から急速に変化しており、極めて我々日本人の30〜40代の旅感覚に近づいてきているということです。中国人の観光ツアーといえば、買い物メイン、観光地巡り中心の旅はこれからもツアーパッケージとしては商品化されつづけるかもしれないけど、今後は間違いなく主流ではなくなりつつあると思います。少なくとも、70年代生まれ以降の世代に関しては。

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