上海のローカル学校も登下校は運転手付き

登校風景

登校風景

 

 登下校時刻になると、どこの小中学校の前も、送り迎えのクルマでもの凄い交通渋滞になるのは、上海の風物詩。

 この渋滞は、ローカルもインターも私立も関係なく、大抵の学校で発生します。

 一応、上海の小中学校にも学区があり、近所であれば歩いて行ける距離にあるはずなのですが、それでも道路は大渋滞。

 実は一定の数だけ学区以外から通える制度もあり、さらにいろいろなツテを頼って無理矢理通学してくる人も少なくありません。当然、良い学校と呼ばれる学校まわりの物件は高騰し、「学区房」と呼ばれて父兄達の熱い投資対象にもなっています。学校も、マージンが入るので経営的にもplusになり、結果的に遠くから通う人も少なくないわけです。

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上海でよく食べられるお団子〜湯圓〜

湯圓

湯圓

 春節の最後のイベントとも言える元宵節は、2016年は2月22日(小正月)でした。
 去年までは爆竹で盛大に祝ったハズが、今年も案の定、上海市の外環状線以内では一切禁止になったので静かなものです。ここまで徹底したのはスゴイと思います。

 元宵節はお団子(湯圓)を食べる日。とはいえ、上海ではお団子は日常的にも食べることが多く、間違いなく代表的な食文化の一つだと思います。特に、寧波のお団子は有名で、上海には寧波人が多いことからも団子がよく食べられるのでしょうか。そもそも上海人の7割は浙江省・江蘇省から来た人たちと言われていますからね。

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抗生物質と上海の子供の肥満の関係

家畜の飼育は大変

家畜の飼育は大変

  上海地区の子供の肥満の問題は、上海ではかなり前から問題になっています。最近、上海で7〜16歳の子供たち9,000人を対象にした調査では、体重が正常だった人が72.1%、やせ気味だった人が6.9%であったのに対して、肥満もしくは体重超過気味だった人の割合は21%にもなっていました。肥満の原因はいろいろ考えられますが、これまでの研究では、遺伝的要素は30%にすぎず、環境的な要素が大きいという結論になっていました。さらに最近の研究では、環境的要因に抗生物質が関わっていることが分かってきました。(関連記事は2014年にも

中国のもう一つの抗生物質濫用問題
で書いています。)

 復旦大学公共衛生安全教育部重点実験室と復旦大学公共衛生学院の共同研究が、『Environment International』に投稿され、上海で大きな話題を呼んでいます。

 その結論は、

 「子供の尿を調べると、家畜向けの抗生物質は動物用の抗生物質暴露が、子供の肥満や体重増加に明かな相関性があり、食品による抗生物質の暴露と子供の肥満リスクの間には正の相関関係があり、こうした抗生物質の源は汚染水と食べ物から体内に入っているとみられている」

 ということででした。

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関西空港のサービス向上を!上海浦東空港と比較して

関西空港遠景

関西空港遠景

 春節休みを利用して、日本に約1ヶ月「帰省」していた我が家ですが、2月17日に上海に戻ってきました。

 ところで、奈良の大和八木駅からは1時間弱で到着するアクセスの良さに重宝している関西空港ですが、どうも最近、利用客にとって使いにくくなってきている感じがします。おそらくインバウンドで利用客が急激に増えて、対応が追いつかないことと関係があるようにも思いますが。

 今回は、上海浦東空港と比較して、いくつか気づいたことを書いておきます。上海浦東空港は上海の2つめの空港で1999年に開港。関西空港も大阪を代表する空港の一つで、1994年開港。お互いターミナル一つと滑走路1本からスタートしているので、その後の変化を見ると大阪と上海とのそれぞれの発展を見るようで興味深いです。私自身は、開港当初から双方の空港を利用しているのでいろいろ思い入れもありますが、当初は貧弱だった浦東空港も、結論的にはいまや便利さや機能性に関しても、関空を上回るペースで進歩しているようにも思います。関西人として、今の関西空港がとても歯がゆく思います。

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iPhoneに旧暦と二四節気、「立春」が過ぎて「雨水」に、そしていよいよ元宵節へ

豫園にて

豫園にて

 2月4日の立春が過ぎてしまい、2月8日の春節も終わり、あっというまに2月19日の雨水にまで来てしまいました。旧暦でいうと1月12日になります。そして、1月15日になるとついに元宵節で、春節イベントも大詰めを迎え、上海の街に出稼ぎ労働者が戻ってきます。2週間以上の春節休みが本当に終わってしまうわけです。地方では、数が減ったとはいえ、都会へ出て行く家族とのお別れがあったり、学校も本格的な授業に入ることになります。

 元宵の宵は「夜」の意味で、春節を越えた1年のうちで最初に満月になる日になります。豫園にいくと、様々な形をした「立山」に明かりがともされ、多くの市民が繰り出します。またお団子を食べるのも元宵節の楽しみの一つ。ちなみに、道教では旧暦の1月15日を上元節、7月15日を中元節、10月15日を下元節と言います。やはり1月15日というのは大切なんですよね。例年は爆竹花火大会になりますが、今年は上海市内の規制がキツイでのおそらくムリでしょう。

 旧暦や二四節気がいいなと思うのは、中医学の臨床における患者さんの体の季節的変化と季節の変化が直感的に一致すると言うこと。そして、日常生活で暦でうまく区切りが出てくるので、生活にメリハリがつきます。

 もちろん、iPhoneやiPadのカレンダーでも、簡単に旧暦(中国歴)や二四節気を表示させることができます。

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上海市で女性の平均余命がついに85歳を越える一方で、楽観できない肥満問題

本場の中華料理は確かに美味しいのだが

本場の中華料理は確かに美味しいのだが

 

 2015年の上海市民の平均余命が市当局から発表されました。

 男性:80.47歳
 女性:85.09歳
 男女平均:82.75歳

 調査をはじめて以来、女性がはじめて85歳を突破したようです。

 また、妊婦の死亡率は6.66/10万人、新生児死亡率は4.58‰(←%ではありません)
 こういう数字から見る限り、上海市民が如何に長生きかわかりますね。この年代は、若いときに非常に貧困や飢餓など非常に苦労しています。妻の父親も70歳を越えていますが、自転車が趣味で、泊まりがけで数百キロを平気で走ってきます。

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奈良今井町の町で楽しむ町屋懐石〜和彩「まゆう」

和彩「まゆう」さんにて

和彩「まゆう」さんにて

 奈良橿原今井町は、もともとは戦国時代の寺内町。だから路地は迷路のようになっていて、なかなか目的地にたどり着くのが大変です。そんな中で、いろいろユニークなお店があったりします。

 古い町を如何に再生していくはとても大事なテーマです。

 しかし、中国上海近郊の観光地化してしまった、土産物屋ばかりの水郷みたいになってはいけません。観光客を沢山呼びたいから、観光バスで団体客を呼び込もうとするのもまた間違いだと私は思っています。中国の観光地での失敗事例を沢山見てきましたから。

 特に、今井町のような小さな街では、団体客がどっと来ても、町を体感することが出来ないのです。しかも町の雰囲気も壊してしまいます。

 今井町は今でも住民が住んでいる活きている町であることを忘れてはいけないと思います。

 さてさて、先日は町屋懐石をいただきに、今井町4丁目にある「まゆう」さんを訪れました。

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大和当帰と大和生姜、もっと活用出来ないだろうか?

大和当帰と生姜の天麩羅

大和当帰と生姜の天麩羅

  中医学に携わっているものからすると、毎日のように使う生薬の一つに、当帰(とうき)が入ってくるのではないでしょうか。

 奈良県各地では当帰が栽培されていて、大和当帰(ヤマトオウキ)として徐々に盛り上がってきています。地元今井町でも、田原本の大成漢方薬局さんが薬膳料理のお食事処「やくぜん」を今井町4丁目でやっておられ、当帰料理をいただくこともできます。

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