月別アーカイブ: 2016年3月

上海タワーの行く末は

上海中心

上海中心

 上海でもっとものっぽビル、上海タワー(上海中心)に行ってきました。
 知り合いの弁護士の事務所がこの中に入ったため、お祝いも兼ねての訪問です。

 上海タワーは2008年11月から建設がスタートし、完成したのが2016年3月ですから、いままさに完成したばかり。高さは580メートルで、118階建て。上海のランドマークと期待されていて、有名な会社が続々と入るようです。近くにある環球金融センター(栓抜きビル)が492メートルですから、圧倒的な高さですね。ちなみに日本で一番高いといわれている複合ビル、あべのハルカスが300メートルでしたから、倍近い高さがあるのですね。

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奈良高取城跡の魅力

奈良高取城本丸

奈良高取城本丸

 なんかもう2ヶ月前のネタを書いておりますが〜。

 3月22日、日本に戻ったついでに、ちょっくら高取城址へ行ってきました。

 奈良県橿原今井町の我が家からもこんなに近いところに、とんでもない山城があったことにびっくりしました。
以前、上海人の妻が登ってきて「良かった!」と教えてくれ、奈良県人の私が一度もいったことなく、今回ついに実現しました。

 折しも、高取城の麓にある土佐街道沿いでは、「町屋の雛めぐり」をやっていて、昔の城下町に彩りを添えています。

 日本名城100選にも選ばれ、日本三大山城の一つらしい。資料によると、日本三大山城は大和高取城、備中松山城、美濃岩村城を指し、高取城は麓から本丸までの高低差が390メートルもあり、海抜は583メートル。まさに難攻不落だったそうですが、明治のはじめごろまで城郭が残っていたとのこと。

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地元上海のシューマイはモチ米ではなく「肉焼売」、シューロンポーより美味しいと思う

上海下沙焼売

上海下沙焼売

 よく「上海で売られているシューマイはモチ米入り」と思われている方が多いですが、じつは上海地元の本場のシューマイは豚肉入りなのをご存じですか?まだその伝統を頑なに守っている地区が上海浦東にあります。それが下沙です。

 私も何度か訪れていて、このブログにも紹介しています。

 2013年に書いた上海浦東の名物、期間限定元祖「下沙焼売の記事もご覧ください。

 このエリアでこれまでも何軒か焼売を食べましたが、お薦めはやはり瀘南公路5247号にある「徳持焼売店」。ただ、今年訪れてみると店が北側に50メートルほど移動していて、新しくなっていました。

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上海で黄熱病の報告、アフリカ・アンゴラからの渡航者

2016年3月16日の上海浦東のサクラ

2016年3月16日の上海浦東のサクラ

 上海市の衛生当局によると、3月18日に上海で江蘇省出身の男性・46歳が黄熱病と診断されたとのこと。この男性は、3月5日にアンゴラの首都ルアンダで発熱し、3月6日に飛行機に搭乗してドバイでトランジット、3月7日夜9時に上海到着、上海入国時には発熱はなかったものの、病院で診察をうけて、上海疾病予防コントロールセンターでの検体標本の検査と、中国疾病予防コントロールセンターでの再検査で3月17日に黄熱病と確認されたようです。現在、肝機能障害がみられるものの、容体は安定しており、治療が行われています。

 黄熱病はかつて野口英世が研究した伝染病ですよね。最後、黄熱病で亡くなってしまいましたが、熱帯アフリカや中南米の風土病で、蚊によって媒介されます。中国では法定検疫伝染病に指定されています。人から人には感染しませんし、黄熱病を媒介する蚊も上海にはいませんので、あまり馴染みのない伝染病です。潜伏期間は3〜6日程度、発熱・黄疸・出血などの症状を伴い、生ワクチンはありますが、特効薬は今のところありません。感染後5〜20%で症状が出ますが、まれに重篤化してなくなることもあります。

 この報告を読んで、最近、アフリカへ仕事へ出掛ける中国人も多いことを感じました

 うちの近所でも、南アフリカで雑貨屋を経営しているとか、そんな話をよく耳にします。中国人のビジネススタイルはとてもグローバルですが、近年特にその傾向が強いように感じます。それにともない、様々な伝染病のリスクが高まりますが、これはなにも中国に限った問題ではありません。

 人間の経済活動は、地球を小さくしました。

我が愛しの上海へ

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上海の地元小学生つれて薬草園へ

上海の某薬草園にて

上海の某薬草園にて

上海のローカル公立小学校にも社会見学のような校外学習の授業があるのですが、うちの子供の学校では学級委員をしている保護者たちと担任の先生で討論して決めます。(上海では学級委員になりたい保護者が多すぎて抽選になるのです。)

 というわけで、今回はリクエストの多かった薬草園の見学に、学級委員である妻と私、さらに担任の先生とカメラ担当の保護者と一緒に行くことになりました。もちろん、妻も私も現役の中医学の医師ですし、せっかくですので子供たちへのガイドも担当することになりました。

 こうやって子供たちと一緒に薬草園に行けるとは願ってもいないことです。

 今回お世話になっている薬草園は、日頃日常診察業務でお世話になっている上海の某生薬卸売業者の社長が保有していて、さらに一般公開前の施設を、特別にお願いして貸しきりで使わせて頂きました。感謝!

 私設の私設ながら、敷地も十分に広くて、一般的な薬草園の他にも、温室や中医学のちょっとした博物館や標本室もあり、小学1年生の子供たちでも十分に楽しめました。

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上海伝統の醤油「銭万隆」は実に濃厚だった

銭万隆の醤油

銭万隆の醤油

 中華料理のなかでも、とくに上海料理では欠かせないのが醤油とおいしい黒砂糖。黒砂糖は、先日雲南省の少数民族の農家から送ってもらいました。しかし、醤油でなかなかいいのが見つからない。

 そんなとき、上海浦東の張江にある上海地元の老舗醤油屋が伝統的な技法で作った醤油を復活させたとき聞き、さっそく天猫のネット経由で購入してみました。(こちら

 伝統醤油を復活させた上海の醤油屋「銭万隆」は浦東張江にあり、私が上海中医薬大学の大学院で研究してた10年前は、まだ醤油工場がそこにありました。かなり大きな敷地で、1880年創業でざっと130年以上の歴史をもっています。

 清代には「官醤園」として御用達醤油の指定を受け、最近では老舗企業におくられる「中華老字号」の称号のほかにも、その醤油製造技術は中国の国の無形文化財にも登録されています。このなにがスゴイかというと、中国国内で数ある醤油屋のなかでも、文化財に指定されているのはここだけというわけで、しかもそのメーカーが上海にあるということでしょう。

 ただ、残念なのは当初はこの伝統的な製造方法が現在の製造方法に合わないということで2012年には当局によって1年間ほど製造中止になり、このことは上海でも大きなニュースになりました。

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「富二代(資産家の子供)」と呼ばれる中国の若い富裕層の考え方

上海和平飯店にて

上海和平飯店にて

 先日、結婚式以来、久しぶりに上海外灘の和平飯店に行ってきました。

 当時、ホテルの改装がはじまるということで急きょ結婚を決心した私たち夫婦なのですが、リニューアル後に改めて訪れてみて、その変化にびっくり。ますます上海の名門ホテルの気品が際立ってきているように感じました。

 その当時、上海でのオールドホテルでの結婚式は、私たちの夢でしたが、その理由はオールドホテルだからいくら上海でも建物が潰されることなく、いつまでも思い出が残るだろうという意味合いもありました。

 こうして今、再度訪れてみて、正解だったと思いました。

 今日は、この和平飯店の竜鳳廰で娘の通っているローカル小学校の同級生の中国人保護者と食事の約束をしました。父親は日本で学位を取得した留学経験があり、卒業後IT関係の会社を経営していて、母親は専業主婦ですが、中国でインターの高校を卒業してカナダへ留学して学位取得、帰国してきたというパターン。

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春の気温差があるときには活用したい「春捂」の考え方

風が強くて寒い、初春の上海の朝でした

風が強くて寒い、初春の上海の朝でした

 3月7日〜9日まで、日本特有の春先の「雑用」を色々片付けるために奈良今井に戻っていました。そして3月10日に上海に戻ってくるとなんと寒いこと!3日前に上海を出発したときはそうでもなかったのに、一気に季節が逆戻りした感じですね。

 旧暦では「春三月」の真っ只中にいる今現在、中医学でもこの春先の季節は体調の変化に特に注意しないといけない時期で、体の体温調節を如何に自然に順応させるかが大切な問題です。

 中国語には「春の天気は子供の顔、1日に3回表情がかわる」という言葉もあります。朝晩の温度差も大きいですし、さらに風が強いときも多いです。大陸の気候なら尚更です。このとき、どうやって衣服の調節をしたらよいかというのが大きな問題になります。その対策が「春捂(しゅんご)」という習慣です。

 もちろん、国土の広い中国なので北方エリアと南方エリアとでは習慣が明らかに違いますが、今回は日本の関西エリアとも気候が似ている華東エリアでのお話です。

 まず「捂」という字ですが、中国語では「Wu」と発音します。押さえる、被せる、封じ込めるといった意味があります。つまり中医学でいう陽気をこの春先にしっかりと守るために、衣類などを体に被せて封じ込めるというわけです。

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