月別アーカイブ: 2014年8月

アクアリズム 2014年8月号「三伏天の季節」

アクアリズム 8月号

アクアリズム 8月号

 2014年8月のアクアリズムの執筆は、夏にやっておきたい冷え対策のうち、今回は上海でよく行われている三伏貼について紹介しました。三伏貼の季節は過ぎていますが、なにかと便利な膏薬で、私も少々アレンジしながら日常の診察で使っています。

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東和クリニック・中医科での担当スケジュール

奈良県の生薬への取り組み&洞の会での取り組み

柴胡

柴胡

日本滞在2日目。

 お盆過ぎて、奈良県内にある2箇所のお墓参りはしないといけないと思っていたのですが、それと同時にぜひ訪れたかったの奈良県農業研究開発センター。実は、以前にある会でここの果樹・研究センター所長で薬草科長である浅尾先生と面識があり、一度ぜひ見学に来て下さいと声をかけてくださっていたので、今回の日本出張のチャンスに実現しました。

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東和クリニック・中医科での担当スケジュール

4時間遅れの上海-関空移動

ハルカスが見えてきたら天王寺

ハルカスが見えてきたら天王寺

最近の上海はあいにくの雨続き。
 そんな中、近畿エリアでの用事を片付けに、8月18日〜21日まで日本におります。古北院での診察は21日の午前はお休みしますが、午後は診察します。

 いつものように朝6時に出発して浦東空港までクルマで。最近、羅山路高架道路が完成して、空港に行くのが便利になりました。空港の駐車場も1泊50元程度なのでちょっとした出張なら空港にクルマを泊めておいた方が楽ちんです。渋滞が多い上海ですが、いろいろな工夫も日々行われています。

 天気もまずまずで、MUも定刻で飛べるかと期待していたのですが、いきなりDelayの表示が。周辺の便が正常なのに、登場予定の便だけがいつまでたっても飛ばない。

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東和クリニック・中医科での担当スケジュール

上海の金澤鎮と2つの大宴会

上海の金澤鎮

上海の金澤鎮

 「週末を利用して」なんですが、私は土曜日と日曜日も診察しているので、土曜日の出勤後〜日曜日の出勤前の時間を利用して、上海郊外の青浦区にある金澤鎮の某巨大国営企業の保養所へ行ってきました。

 上海からでは、延安高架道路から西へG50高速道路を走らせて60キロぐらい。混んでいなければ40分ぐらいで着いてしまいます。あいにくの雨だったのですが、青浦区エリアは湖も多いので、高速道路からの景色もまたいいものです。上海って、本来はこんなに緑が多いのだ!と少々驚いてしまいます。

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庶民中医学の原点を探しに

浙江省安吉にて

浙江省安吉にて


 8月11日から浙江省安吉にきています。上海から280キロ程度の道のりで、今回は、内環状線から延安高架道路につなぎ、そのまま西にG50高速道路をぶっ飛ばしたら着きます。S32でもいいのですが、やっぱりG50のほうが近いですね。お昼前に出発すると、4時頃には着きました。

 安吉は雨の日だったとはいえ、30℃前後はある蒸し暑い上海から、一気に25℃以下の世界になりました。なんか別世界です。

 さて、私たちがこうやって安吉の一つの村に通い続けている理由の一つに、田舎の人たちが中医学のどうやって活用しているかを知りたかったからというのがあります。確かに、上海には沢山の生薬があり、病院でも中医学は使われているのですが、でも中医学の世界はその程度のものではないと思っています。所詮、都会の医者が使う中医学には薬材の問題からして限度があります。

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東和クリニック・中医科での担当スケジュール

 

中医学による癌治療で知っていただきたいこと

最高の青空の上海

最高の青空の上海

  今日も中国人で食道癌に肺に転移した患者さんが、初診でこられました。手術の条件に当てはまらず、化学療法も放射線治療も何回か行われたようですが、その副作用に悩み、今回初めて中医学での治療を試みたいという相談でした。中国人に限らず、日本人の患者さんでも同じような相談をよく受けます。もちろん、私は中医学でできることで最善を尽くしますが、どうしてもっと早く中医学(もしくは漢方医学でもいいです)での治療を思いつかなかったのか残念でなりません。この方のように、最後の砦が中医学では、その効果も限定的になってしまうからです。

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上海の夏の薬膳「山羊鍋」、伏天を過ごすために

山羊肉の鍋

山羊肉の鍋

夏の暑い「三伏」の時期に食べる山羊のことを「伏羊」と言います。 
 上海エリアの夏の薬膳といえば、私は山羊を外すことができないと思います。とくに、上海南部の奉賢区や金山区までいくと、「伏羊の熱いスープを飲めば、薬は必要ない」と言うぐらい、山羊肉信仰が強いのも事実です。

 「三伏」はちょうど暦の上で小暑から立秋ぐらいの時期を指します。ここでいう「伏」というのは、伏邪のことを言います。つまり、身体の病気を引き起こす六淫(風、寒、暑、湿、燥、火)のうち、夏の暑さと関係のある暑邪が体内に潜伏し、もしこの暑邪を排除しなければ、秋になると肺を傷つけ(火克金)、咳や発熱など上気道に関係する疾患に罹りやすいと中医学では考えるのです。こうした暑邪の排出には、冷たい物を飲んだり、エアコンに頼ってもだめで、しっかりと汗をかきなさいというわけです。

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中医薬と上海水蜜桃

水蜜桃

水蜜桃

  夏になると上海の果物売り場には水蜜桃が並びはじめます。
正直、上海生活が19年目にもなるとこれがないと夏の気分にならないのです。

我が家では、いつものタクシー運転手の農家から水蜜桃を届けてもらいました。上海郊外奉賢区の自宅に桃農園を持っていて、私も時間があったら直接畑にいって獲れたてを食べに行くのですが、今年は時間が合わず、仕方がなく職場まで届けてもらうことにしました。

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東和クリニック・中医科での担当スケジュール・土曜日午後の浦西古北院診察を追加しました