今年はNHKから仕事納め

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 大変な大気汚染を乗り越え、昨日あたりから上海では青空が見えています。

 しかし、それも続かず、29日朝の上海の大気汚染はPM2.5が155㎍/㎥、PM10が201㎍/㎥。朝からスモッグが発生しています。 

 12月29日の日曜診察で2013年の私の診察は終了です。
 今年の最後の仕事は、ほんの数分ですがNHKの番組に出ることになりました。この番組に出るのは3回目で慣れたものですが、たった数分といえども、ディレクターと色々な打ち合わせがあったりして結構大変で、しかも診察時間の関係で自宅に戻る時間がなく、診察室からの中継ということになりました。ネット回線が悪いのでちょっと心配ですが、万が一声だけになったらごめんなさい。

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今年はまさに「灰色のクリスマス」

浦東のケリーセンターにて

浦東のケリーセンターにて

1996年以降、クリスマスは毎年上海にいるわけですが、年によっては大雪に。ただ、今年はどうやらスモッグですね。今朝のPM2.5は100㎍/㎥越えでした。娘が、スモッグでサンタクロースが来られなかったらどうしよう、と心配していましたが。。。

 ただ、今年は政府の清粛政策もあってか、クリスマスツリーも控えめな印象です。豪華景品の出るホテルのクリスマスディナーも影を潜めています。今日日、公務員に対して接待するものなら犯罪になってしまう御時世ですからね。まわりも結構ピリピリしている感触です。

 さて、今朝も中国の大気汚染について。

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成都の古墳で見つかった中医学の医学書と大量の竹簡

ニュースでも話題になっている中国成都市金牛区天回鎮の老官山漢墓で発見された前漢(紀元前206~8年ごろ)の古墳から920枚の竹簡が発見されたが、ここに多くの医学に関係ある書籍が見つかっており、大きな話題になっています。

中国の歴史上、見つかった数としては最大で、かつ医学との関係が非常にあるものばかりで、今後の研究成果に大きな期待が寄せられています。

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冬至、「冬令進補」に忙しい季節

 

膏方専用の処方箋

膏方専用の処方箋


 いよいよ冬至の季節です。
 冬至は、24節気の中でも最も古い節気の一つで、2500年前の春秋時代からあるらしい。

 季節と共に動く中医養生ではとても重要な意味がある季節でもあります。八掛学の考え方から陽気が徐々に盛んになってくるのがまさにこの時期なのです。とくに、慢性疾患で陽虚体質の人には体質改善をするちょうど良い時期ともいわれています。それを「冬令進補」と呼びます。陽虚以外にも、気虚・血虚・陰虚などがあり、身体に何かが足りない「虚」である場合には、身体を補う大切な時期でもあります。

 実は、中医学の不妊治療をしていて、結果が出やすいのもこの時期のような気がします。陽気が徐々に盛んになってくることと関係があるのかもしれません。

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上海市で最も空気の綺麗なところ

上海崇明島東灘

上海崇明島東灘


ここしばらく大気汚染は落ち着いていたのですが、今朝起きてまたびっくり。19日夜半ぐらいからPM2.5が上昇しはじめ、このブログを書いている午前5時過ぎには200㎍/㎥前後を徘徊しております。なかなか良い状態が続きませんね。クリスマス前後も大気汚染に要注意みたいな感触です。

 娘は、スモッグでサンタクロースが無事に上海に来られるかどうか心配しております。それぐらい、上海の大気汚染の状況は大きく変動します。

 さて、上海市内で最も大気汚染がマシなエリアはどこか?

 大体想像がつくかと思いますが、やはり崇明島エリアです。これまでは、街の中心部と比較する意味で市郊外青浦区の淀山湖が空気環境の良い場所として選ばれていましたが、いまでは逆に汚染のよくない場所に入ってしまっています。

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上海市の大気汚染アプリがバージョンアップ

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 すっかり大気汚染で有名になってしまった上海ですが、だからといっていつも汚染状態かというと、決してそうではありません。

12月15日〜16日とまとまった雨が降り続いたため、上海市のPM2.5も30㎍/㎥まで下がります。とはいえ、実家の奈良県のようになかなか一桁にはなりませんが。

 写真は上海世紀公園の雨上がりの様子です。

 秋の様子から、やっと冬らしくなってきた感じです。

 こんな日は、思い切って外で運動してみたいところですね。

 さて、上海市環境観測センターが発表している大気汚染情報をリアルタイムで見ることができるアプリ「上海空気質量」がバージョンアップしています。iPhoneで落ちてしまうことが多かったので更新するとそのバグはなくなっています。

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上海市の脳卒中治療指定総合病院

上海浦東の世紀公園にて

上海浦東の世紀公園にて


  脳卒中とは、皆様ご存じのように脳の血管が詰まったり破れたりすることで、脳細胞に栄養が行かなくなり、神経細胞が障害を受けてしまう病気です。早期発見と有効な治療が必要で、少しでも早く専門の病院に運ぶことで予後の後遺症と死亡率を改善することが出来ます。近年、上海でも発生率が上昇しており、罹患して1年以上の死亡率も増加する傾向にあります。

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中国での季節性インフルエンザの流行とワクチン時期

 上海ではいまのところインフルエンザの発生は散発的です。広東省ではH7N9型鳥インフルエンザの報告がありました。 

 中国疾病予防コントロールセンターとアメリカ国立衛生研究所の合同研究で、中国での季節性インフルエンザの流行とワクチンの使い方について興味深い論文が発表されていました。出典はPlos MedcineのサイトCharacterization of Regional Influenza Seasonality Patterns in China and Implications for Vaccination Strategies: Spatio-Temporal Modeling of Surveillance Dataにあります。

 この研究では、2005年〜2011年にかけて中国全国30の省の193箇所の医療機関からインフルエンザ症例報告を分析しています。興味深かったのは、やはり気候の違いにより、インフルエンザ流行のピークが異なっているというところです。中国は大きいですからね。

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