中国の中医学と日本の漢方薬との決定的な違いは、中国では常に新しい処方を開発し、中国国内での豊富な経験を活かして、さらにそれらを新薬として「中成薬」という形で臨床で応用していることだと思います。日本では、古来からの処方をエキス剤として使っていますが、古典処方で効果のある症例を見つけ出し、そのメカニズムを探っているのと少し方向性が違います。
そして、中国が狙っているのはやはりアメリカのFDA(アメリカ食品医薬品局)で、新医薬品(Investigational New Drug)としての認可をとることであり、そのために日々研究が進められています。近年は、中国の製薬会社が海外勢と手を組んでさらに研究を深めるというケースが多いです。